ちょっと京都まで。1.眉毛忘れた

深夜バスで京都へ。メインテーマはお礼参り。裏テーマは、コーヒーとパン。


去年、精神的にツラいことが立て続けに起こったとき、思い付いて京都へ行った。ツラいけどご飯だけはきちんと食べよう、それしかできないからそれだけしよう、という時期だった。そのうち「あぁもう、これはもうだめ。縁切りしまくって来よう。そうだ京都、行こう。」となった。
有名すぎる例のコピーもこんな風に接続できるとは。ともかく、私は当時本当にツラくて、何よりも真剣だった。


お礼参りということで、去年お参りに行ったところへ感謝を伝えるのと、その後のご報告に。


結論から言って、ツラいという精神状態から脱し環境も改善されて来ていている。視界がクリアになって、元々そんなに悪くなかったことに気付けたのかもしれない。


いずれにせよ、そのとき思い立って出発まで10日も無いのにトントン拍子でもろもろの予約できたことにも、現地集合で途中参加してくれた友人にも、いつも通りにしてくれた会社の仲間にも、好きにさせてくれる家族にも。全方位に感謝しかない。


一泊三日で一人旅なのでおしゃれは不要。何より深夜バスだから楽な服装がいい。


ネイビーのストレッチスキニーパンツ(UNIQLO)に白のワッフルTシャツSEVENDAYS=SUNDAY)。ネイビーのウィンドブレーカー(gu)に、ネイビーのニューバランス(new balance996)。


めっちゃネイビー、そしてスポーティー


なんでこんなにスポーティーかというと、早朝に京都駅へ到着後、すぐに鞍馬から貴船へ行くことにしていたからだ。鞍馬から貴船へは山登りと山下りのトレッキングコース。去年初めて歩いてすっかり好きになった。


バスに乗り込む。3列シートで一番後ろの席。後ろを気にせず限界までシートを倒せるからいい。寝たり目を覚ましたりを繰り返し、さっきから1.5時間しか経ってないのか、あと1時間くらいかなとぼーっと過ごす。


京都駅に着いたらまずはトイレへ。


全国・全世界から終結した深夜バス女子は、早朝6:00前、まずここでコンタクトを入れ化粧をする。
純粋にトイレを使って手を洗いたいだけの皆さん本当にごめんなさい、と心の中で謝りなから、できるだけ洗面台からずれて作業する。


いつも通りの行程を終え、あとは眉毛を描くだけだった。化粧ポーチを漁る。


「?」

見当たらない。嫌な予感。経験上知っていることだが、こういうのは大抵当たる。


「……!」

前日(出発当日の日中)、普通に出勤だったから、使ったあといつものところに……


「眉毛(アイブローペンシル)忘れた」

上下紺色のスポーティー眉なし女、京都駅に参上。

ださい。ださすぎる…!

ただちにコンビニへ。こんなんじゃお礼参りできない!お願い誰も私のことを見ないで!京都の部活男子たち早く通りすぎて!全神経が眉毛に行ってしまい恥ずかしい。


ローソンにてインテグレートのアイブローペンシルを購入(¥700-)。
店員さん、眉毛のない人がアイブローペンシルを買うだなんて、ずいぶん露骨な人だなって思ったでしょう…それ、私です。


コインロッカーの前で隠れて最後の顔面構築作業。いつも使ってるやつ(ちふれ¥432-)より高級だからかな…とってもきれいに描けました…(結果オーライ)。


旅の恥はかき捨てとは言うが、旅先に到着して20分でそれが身に沁みた。たぶん私史上最速だ。