結婚は買う時代 1.SAGA(さが)

大人の社会科見学が流行している。ガリガリ君でお馴染みの赤城乳業の工場見学然り、サントリーのビール工場然り、日清のカップヌードルミュージアム然り。

だからいいじゃない。結婚相談所の無料マッチング体験会に参加したって。


私はフリーのWebライターでも何でもないのに、真夏の炎天下、交通費と体力を使って何をしているんだと自問自答が止まらなかったが、ネタとしては悪くない。


私のように、毎日真面目に働き人畜無害で日常生活が破綻しない程度に心身共に健康なのにも関わらず、恋人がいないだけで世間(というか身内)からダメ出しをされる紳士淑女の皆様。

気になってたけど世間体を気にしてそういうところに行けないと悶々と頭を抱えているプライドお高めな方々。


参考になるところがあればどうぞ。参考にならなかったら鼻で笑ってくださいませ。あとくだらないプライドは捨てた方が人生楽しいですよ。


結婚は買う時代。結婚相談所無料マッチングの体験レポートです。


訪れたのは今時の結婚相談所。どこそこの、とは言わないが有名な会社だ。

小綺麗なオフィスに入ると、パーテーションで区切られたスペースに通される。パソコンのモニターが置いてあり、担当スタッフのお姉さんがなんやかんや説明を始める。

その結婚相談所の実績であったりとか、他社との比較であったりとか。

正直興味は無い。しかし、あっちの会社は登録会員の年齢層が高いとか、そっちの会社は女性会員ばかりだとか、そういう業界裏話はちょっとおもしろい。

だがそれより、お姉さんの髪先のキューティクルが大変なことになっている。気になって話が入ってこない。カピカピやないか…お姉さん、あの、毛先…カピ…

話が進み、「結婚の需要と供給について」へ話題が移る。


お姉さん「女性が結婚相手に求める条件で一番に挙げるのはなんでしょう?」


私「年収」


お姉さん「正解!それでは男性が結婚相手に求める条件で一番に挙げるのはなんでしょう?」


私「年齢」


お姉さん「正解!すごーい!」

なにこの茶番。拍手すな。


お姉さん曰く。
女性が男性の年収を気にするのも、男性が女性の年齢にこだわるのも、それは全て何億年も前から続く遺伝子のお話。とのこと。


女性は身ごもり産み育てるのに何年もの歳月を捧げる。一生のうちに産み育てられる子供の数は限られている。
だからこそ優秀な遺伝子を残そうと、よりよい相手を選ぶ。相手を選ぶその基準が現代では、年収というわけだ。


一方男性は進化の過程で、身ごもらない代わりにより多くの子孫を残せる仕様になった。
より多くの子孫を残すために、妊娠しやすい年齢の女性を選ぶ。だから男性は年齢にこだわるのだと言う。


これらは男女ともに、生物として遺伝子にプログラミングされた行動だという。

私「悲しい…性(さが)ですね…」


お姉さん「ちなみにー、なんで女の人ってダイエットするんだと思いますー?」


私「モテたいから」


お姉さん「正解!つまり男性は痩せている女性を選ぶってことですよね。じゃあ、なんで男性は痩せている女性を選びがちなんだと思いますー?」


私「わかりません(クイズが多いな)」


お姉さん「調査の結果、ダイエット中の女性が目指す体型のBMI値って、一番妊娠しやすい年代のものと同じなんですってー。」


つまり、それは


お姉さん「一番モテる年代ってわけですねー。はい女性がダイエットするというのもまた遺伝子に起因するものでーす!」


私「か、悲しすぎる…」


脳内で、はなわの「佐賀県」がBGMとなる。


長いので続く。