一人パリ6.焼鮭定食
24歳のGWは一人パリ。メトロ(地下鉄)は有色人種と白人でパッキリと車両が別れていたのがなんとも言えない。ラッシュの際、現地のおっさんに接近してしまったときのジージャンの匂いはゴルゴンゾーラ×1000でした。感情を伴わない涙がでたわ。
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いざ、ルーブル美術館へ参る。
前日の無料デーに場外まで並ぶ人々を見た後だからか、入場までに30分以上は並んだけど苦しみなど何もありませんでした。
前日のオルセー美術館で出会ったご夫妻から「ルーブルは自転車が欲しくなるわよ」と言われていたが、果たして。
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全くもってその通りでしたー。
ニケだ!
モナリザだ!
わーー!
ひ ろ す ぎ ーーー(息切れ)
「ルーブルにキターーー」とテンションが高ぶって最初から丁寧に見てしまうと消耗がすごい。ということに気がついたのは1時間ほどしてから。(遅し)
滞在中に何度も訪れられる場合は例外だが、見たいゾーンを絞ってその移動中はサササーーッと見るに限る。
館内に何ヵ所かあるカフェはいつでもどこでも満席で、休憩しようにも許されない状況。つらすぎ。
写真データが手元に無いのが悔やまれるのだが、個人的に好きだったのがジャポニズムが感じられる小物の展示。
ヨーロッパの人たちが、アジアってナウくない?と、中国の陶器やジャポニズムを各所に取り入れ始めた頃の展示もとてもよかったです。完璧な洋間に和の小物とか漆の日本家具がかっこいい。
広すぎて諦めたのがハンムラビ法典。
あの辺の展示ってどこにあったんだろう。飲まず食わずでヘロヘロでギブアップ。ルーブルを後にした。
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腹が減っては戦はできぬ。今日に限っては帰国ができぬ、っつーことで食事へ。パリで最後の食事になりそうだから、お金のことは気にしない。ルーブル美術館すぐ側の、テキトーなところに入った。
英語表記のメニューを見て、最近肉が続いたから魚にしようと決めた。パスタやピザはサイズ感がわからない。一人で食事するとき厄介なのがそれ。
私「この魚のポワレください」
店員「パンにしますか、ライスにしますか?」
私「ライスで」
店員「飲み物は?」
私「ミネラル シルブプレ(お水ください)。あとデザートはタルトタタンをシルブプレ~」
めっちゃ食っとるという感じですが、定食スタイルで頼めるところが多い。サイゼのスープセットとかね、そんな感じ(?)。
しばらくして
店員「ボナペティ~(召し上がれ)」
私「メルシ~(わあ…)
(焼鮭定食ーーー!!)」
顔で笑って心で泣いた。
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ご想像の通りでございます。美味しくなかった~(にっこり)
塩を振ってない巨大な鮭の切り身を、バターやスパイスでポワレするでもなく、うっすい味付けで焼いただけ。
米はヨーロッパの米。ああいう米って、リゾットとか調理するから美味しいんだよね。素材の力で勝負してはいけないやつ。パッサパサですやん、久しぶりにこんな美味しくないの食べた~!
グルメ大国フランスでこんなことが起きるなんて、オラ逆にテンションが上がってきちまったゾ!おめーつえーなぁ!タルトタタンでお口直しすっかぁ!
ッヒョーーーー!甘ぇ!頭の中がガンガンするほど甘ぇゾ!この一皿に一体砂糖何キロ使ってやがるんだ?!オラの中のタルトタタンの正解がブルブル揺れちまった!
会計すっぞ!いくらだ?
…に、27ユーロ…??(3,000円くらい)
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最終日所感:日本って、いいなぁ。
一人パリ、大体こんな感じでした。人生で一番高級な焼鮭定食でした。食事するなら観光名所のすぐ側よりも、ちょっと歩いたところにあるお店の方が絶対美味しくて安いです。(顧客ゲットしずらい場所の方が実力があってリーズナブルという定説)
次回で最後。その他もろもろの小ネタで終わりにします~(読んでくださる皆さま、頑張ってー!)