残念なカフェ

自宅から徒歩15分圏内にカフェがある。たまにしか行かない。店主とは初めましての無限ループである。
たまにしか行かないそのカフェは、悉く私の好みではない。

そのカフェはまず音楽のセンスがない。

コーヒーとケーキでゆっくりしたい昼下がり、レディー・ガガのポーカーフェイスをかけるか普通?

店主を呼び出して説教したくなる。

おい店主よ。この店は何だ。カフェだな。YouTubeで「カフェ BGM」とでも検索して流しとけ。レディー・ガガを聞きに誰一人としてここへ来たものはいない。誰一人として、まさかレディー・ガガがかかっているとは思わなかっただろう。ポポポポ言うとる場合か。


自家製チーズケーキがもはや家庭の味。

おい店主。自家製って、わかるか。「自宅で作ってきたやつ」じゃないぞ。このケーキは、フィラデルフィアクリームチーズの箱の内側に書いてある「チーズケーキの作り方」で作ったやつと同じ味がする。このカフェのレシピじゃないな。フィラデルフィアのレシピで作ったな。小4でも作れるやつだなこれ。


コーヒーマシン(ロースター)が仰々しく置いてある割に、普通。

そもそも立地条件から狙える客層と、店側がターゲットとする客層が微妙に違う。店主よ。ロースターのこだわりを客がわかって買いに来ると思うか。車を出さなきゃ微妙な距離のこの店に。来たとしてだ、味が普通。

もぉ~、がんばれよ~!そ~お~ゆ~う~と~こ~(そういうところ)!


他にも言いたいことはままある。(まだある)

モーニングが9:00スタートで会社員をなめてるとしか思えない、とか。座席残数の確認が甘くて客が増えてきた途端に店主が焦ってる、とか。テーブルが低くイスの座面の奥行きがありすぎて食事がしにくい、とか。

それでも2年以上続いてるのだ。そして私もたまに行ってしまうのだ。清潔感や内装の色合い、ほどよい放置感が実は居心地いい。

そういうカフェは意外にも結構貴重。だからこそなのかもしれない、残念に感じるのは。


「ガガを聞きながら普通のコーヒーを飲みつつ家庭の味のチーズケーキを食べたい」

そんな気持ちにはなかなかならないけれど、なぜか行ってしまう。残念なのかなんなのか、絶妙。

ちょっと悔しい気もするが、三連休だし本でも読みに行ってこようか。