ご乱心SUMMER in 2023

前回の投稿からもう2か月!その間、書きたいトピックもなく、トピックを探そうともせず、ピンとこず、何もせず。あっという間に月日が流れていたわけであります。

もはや一言日記でいいから、日々の所感を記さないと、なーんか思考力が落ちていく感があります。というわけで、何か書きたいことがあるわけではありませんがパソコンを開いたってわけです。今回は言語化のリハビリということで、最近の雑感やら愚痴やらを書きます。読んでて楽しい記事ではないので先に謝ります。メンゴ!

 

夫とは休日が合わないのですが、それに加えて夫は朝家を出るのが早く、帰りが遅い日々。すると我々が顔を合わせて会話するのが、朝の出発前の30分の間のみ。なにこれ新婚さんってこんなにルームシェアっぽいの?

顔合わせも写真も撮ってないし、新婚旅行もまだ。なのに私の会社が全然社員を人間として扱ってくれなくて、人員不足で休みがとりづらい事態に。しかし人員を増やすと、休みは取れてもやることがなくなる、とか言い始めて、この二律背反なんなん(♪藤井風)。

あーーー辞めたい。上司もモラハラだし。もう一人の上司は自信無さげすぎて、相談すると「それって〇〇すればいいんじゃないの?違うの?」と言われます。知らん。わかってたら相談しないんですけど。こういう時って何て言えばいいのでしょうか。さすがにイライラするので「いや知らんて(笑)」とか言ってしまいかねない。会話もかみ合わないし、自分の説明が上司をそうさせているのだろうと反省してみたりしてますけど、面倒になってきています。私の長所は潔さ・短所は諦めが早いこと。もうすべてが面倒くさい。気楽に生きていきたいよ…。

生活費のためだけの会社勤めで、モチベがあがるポイントもなかなか見つかってないですし。続けたい気持ちがどんどんなくなってくる。こういうことにもやもやしていると、その時間で人生を無駄にしている感すらあります。

ほとんどの社会人が一度は考えたことがあるであろう薄っぺらい願望が浮かびます。豊かな源泉のごとく湧き続ける資金があれば…工場のアルバイトとかで自分の小遣いだけ稼ぎたい。

 

夫に関しても愚痴があります。金遣いが荒くて、遠くない将来まじの離婚ありえるなって思うことがあります。カードの支払いが本人の手取りの2倍とか!笑うしかないですね~!ハッハッハ!くそが!!!(CVがんばれるーやよし子)説教してもこれをワンシーズンに1回とかあるんですよ。説教の効き目が短すぎやしないかい。彼は頭がおかしいのでしょうか。私の頭がおかしくなります。毎朝弁当作って、本人のお小遣いを使わなくても済むようにしてるのに、それでこの仕打ちかと落胆。がっかり。しかも使途をかたくなに言わないんですよ!ハッハッハ!くそが!!!(CVがんばれるーやよし子)

こうやって彼は着実に私の信用をなくして、不安感を与え、最後に私は彼の人生なんてどうでもよくなっていくのでしょう。お前が描く将来の、そこに私がいつまでもいると思うな。(新婚3か月未満の妻より)

 

こうやって愚痴でも書いてみると、自分の心境の一部が見えていいですね。愚痴の裏にある願望をまとめましょう。

 

・会社辞めて自分のペースで働きたい。⇔会社辞めたら現在の世帯収入がぽっかり!

・夫の金遣いの荒さをどうにかしたい。またはそれを気にせず生きたい⇒二人でカウンセリングうけるか!

 

ハッハッハ!やっぱり給料と別に自由に使える非課税5億円とかあれば全て解決するのにな。なんだかな~。リハビリ記事にしてもこれはひどい。先に謝ったけど、再度謝ります。メンゴメンゴ!

5月

5月は忙しかった。というか移動が多かった。

ゴールデンウィークに岡田くんの実家へ行ってご挨拶。二泊三日する予定で行ったら岡田くんのミスでうまく伝わっておらず、一泊二日と思われていた。すみません、もう一泊お世話になります…、と言う気まずさよ。

岡田くんの地元は田舎だ。空を遮る高い建物は皆無で、周りには田んぼやりんご畑が広がっている。だからと言って、私の地元の田舎にあるような崩れかけた廃墟とかは無い。同じ田舎でも、岡田くんの地元はきれいで、人の手が行き届いている。

滞在中、近所のおじさんが訪ねてきた。岡田くんの同級生のお父さんで、家族ぐるみで仲がいいそうだ。岡田くんが「おじさんお久しぶりです」とあいさつしたと思ったら「おお!元気か!今日はお前はいいんだ!ヘミさんに会いに来た!」「これ、ここいらで一番おいしいパン!」そういっておいしそうなパンを手渡された。どうやらおじさんの奥さんと私の名前が同じらしく、それで見に来たそうだ。おじさん、キャラが濃い。

岡田くんの実家の周りを散歩した。通っていた小学校とかにも行った。かなりエモい。(先日、学生時代のバイト先の先輩から連絡が来た際、会話の中でエモいと使ったら、「エモいは古い」と言われてしまった)

(写真を撮ろうとする岡田)

 

ゴールデンウィークのあとは、岡田くんの妹さんの結婚式に参列するべく、鎌倉へ。

お呼ばれドレスなんてのは20代後半に買ったものの、30代になりデザインも色も似合わなくなってしまったため、数か月前に売った。確か2万円くらいで買って、3回くらいしか着なかったのだけれど、売ったら50円にしかならなかった。微妙な気持ちになったが、売れただけましだったのだろうか。

要するにドレスは無いので、今回はレンタルドレスを利用した。これがとてもよかった。流行のデザインも有名ブランドもかなり充実していて、併せてアクセサリーやバッグ、靴なんかも一緒にレンタルできる。かなりセコイ性格なので、ぶっちゃけドレスだとか特別な時にしか身に着けないものにお金を払いたくない。

そんな私にもレンタルドレスのサービスはフィットした。宅配で届いて、使ったあとは届いたときの箱に詰めなおして返送するだけ。コーディネートにも悩まないし、今後も機会があれば積極的に使いたい。

dress-cons.com

(私が使ったのはこれ。)

 

ドレスの話はさておき、鎌倉での結婚式はとてもシックでおしゃれで、花嫁である妹さんはとても美しかった。素敵な式だった。だめだ、結婚式の話じゃなくてレンタルドレスの話になった。料理もおいしかったし、素敵な式だった。あー完全にレンタルドレスの話になってしまった。

 

某日、昼前に二人で出かけた。道中「名字から名前を呼んでよ」と言って半ば無理やりフルネームで呼ばせた。「ヘミヤマさん」と岡田くんが呼んで、私がそれに「はい!」と返事するいう遊びをしていたら、「3歳なの?」と言われた。いいえ、今年33歳です。

 

書類を提出した。マスクを外して、免許証の顔写真と照合してもらい、受理となった。

 

岡田くんに、もう一度フルネームで呼んでくれ頼むといった。

「岡田ヘミさん」

元気に返事した。今年で33歳児。「結婚てこんな感じなの?」と岡田くんが言っていた。うーん、今のところはまあ、こんな感じでよろしく。

 

ということで(回りくどく申し訳ないです)結婚しました!

わーいわーいわっしょいわっしょいと喜ぶほどには実感がわかず、それよか内祝いやら写真撮ったりするやらどうするやら、考えなくてはならないことが後を絶たずにげんなりしています。銀行の名義変更で新名字を書きまくってやっと、結婚したんだな…と思いましたが、電話で名乗るときはいまだ旧姓がポロっと出てきたり、まだ新名字がしっくりこなくて、自分の名前の字面に「誰?」みたいな違和を感じます。

友達に連絡してお祝いの言葉を言ってもらったのは嬉しかったです。ただやはりハッピー!新婚イェーイ!みたいなテンションにはなりませんね。若くないからかな。

指輪を購入したのですがまだ届いていません。それもあってか岡田くんは私よりも実感が無いみたいで、新婚生活ってもっと楽しくてよくない?ってくらい、普通。楽しくないわけではないですが、何せ休日が合わない上、岡田くんは朝早く帰りが遅い。ゆえに、そもそも会えない。一番最初に結婚してよかったと思ったのは、そんな岡田くんの生存確認がしやすくなったことでしょうか。

本当はもっと手放しで自分の結婚を喜びたいのですが、う~ん、まだなんか微妙。いやそんなもんだよ、と言われたらそれまでなのですが。岡田くんに結婚の実感を沸かせることもできるのでしょうか。

 

それはさておき、ほぼ私信になりますが、Shortnote時代からお世話になっている皆さんには、私のメンタルが落ち込んだ時には励ましていただき、のろけたいときには海より広く深い心で受けとめていただきました。感謝感謝です。も~ほんとに、スペシャルサンクス。ラブ&ピース(?)今後ともよろしくお願いいたします!

ちゃんとした夫婦

結婚して2年経って夫婦二人暮らし。両親が何か言いたげなのを無視して、でも何を言いたいかは完全に理解して、我々夫婦はそれなりに明るく楽しくやってきた。

決して若くない年齢で結婚したにもかかわらず、新婚当初はほとんどお互い貯金ゼロだった。なのにそこそこの規模で結婚式を挙げ、しかもちゃっかり新婚旅行でハワイにまで行った。やりたいことはとことんやって、ただでさえ無いお金が無いのに、この金欠というピンチも、行けるところまで行ってみようぜと、変に高まってしまったテンションで乗り越えた。(もちろん両家の親からはかなり援助してもらった。我々は二人とも、親の脛は骨になるまでかじるスタンスなのだ)

お金はないけど明るく楽しく過ごして、それから2年。なんとなく貯金もたまってきた。夫婦生活もある。じゃあそろそろなんじゃないのか、という話だ。両親が言いたいことは。

 
姪も甥も、友達の子どもたちももちろんかわいい。特に新生児ってのはすごい。
ついこの間、親友が出産した。退院したばかりだというのに、お祝いを贈りたいと言ったら、どうせだったら会いに来てよと言ってくれた。いやいや、ボロボロなんじゃないの?と遠慮したところ、「平気!体はボロボロだけど!それだけ!」とパワフルな返事が返ってきた。やっぱりボロボロなんじゃないか。でもそう言ってくれたわけだし、せっかくだからと電車に乗って会いに行った。ちょっとだけ顔を出してすぐに帰ろうと思った。
生まれたての子を腕に抱かせてもらうと、熱い水枕みたいだ。プルプルしてパツパツで、動くし、ちっちゃい。爪もある。生きてるんだ、と思う。偏差値の低い感想だけど、本当にそうなのだ。生きている。
新生児を抱かせてもらった腕に、その余韻と感動が残った。落としそうで怖くなり、さっさと母である親友に赤ちゃんを返した。
親友は思ったよりは元気そうだったけれど、やっぱり時折つらそうだったから、長居はせずに帰ることにした。驚いたことに、帰宅した後も腕には赤ちゃんの重量と熱がかすかに残っていた。
 
彼を夫と呼ぶのはなんだか照れる。というか2年も経つというのに、まだ私には夫というより彼の方がしっくりくる。お互い大人なカップルというにはほど遠い関係性で、きょうだいというよりかは、小学生の仲良しの男子と女子みたいだなと思う。ふざけあって、くだらないことで一生懸命言い合って、最後はげらげら笑って好きなものを食べて、やりたくない家事は押し付けあう。ゲームでも服でも、ほしいものはついうっかり生活費を削って買ってしまう。簡単な計算にも関わらず、今月それを買ったら次の給料日まで相当きつくなるということも考えず買ってしまう。そしてひどいときは、本気でもやしばっかり食べている。
そんな子どもみたいなことばかりやっていても、やっぱり我々はれっきとした成人で、夫婦だからちゃんとやることはやる。そしてちゃんと避妊をする。どちらが言うでもなく、する。我々がちゃんとしているのはそれくらいだ。
 
彼が想像する未来には、男の子と女の子のきょうだいが、私との間にいるらしい。休日には一緒に出掛けて、レジャーシートをしいてお弁当を食べるらしい。時々旅行に行って、いろんなことがしたい、らしい。それを聞いたとき、それいいね、とちゃんと明るく相槌を打てていただろうか当時の私。彼の夢に水を差すような、彼を不安にさせるような表情や声になっていなかっただろうか。これ以来、こういう話は一度もしていない。
 
子どもが嫌いなわけでも、生理不順で健康に気になる点があるということでもない。子どもははっきり言って好きではないし、スーパーでキンキンした声を上げる子どもに遭遇すると親御さんを不憫に思うが、それでも同じ空間にいるだけで消耗している自分がいる。だけどきっと自分の子供なら違うんじゃないかしら、なんて淡い期待が無いわけではない。生理もすこぶる順調で、生理痛はあるけど別に普段の生活が送れないほどではない。きっとすぐに妊娠できるんじゃないかと勝手に思っている。多分。あと何年かは。きっと。
それより親としての責任感とか、それからの生活に思いを馳せて落ち込むことがある。貯金がたまってきたとは言っても微々たるものである。同世代より長めに好き勝手に生きてきたツケが回ってきている。そうとしか感じられない。それは私よりも彼の方が改善されていなくて、いまだに彼のお金の使い方にひやひやすることがある。給料よりもカードの請求額の方が多いことだって一度や二度ではなくて、いまのところちゃんと返してもらってはいるが、私がお金を貸すこともある。
そんな調子で子どもって。子ども一人を育てるのにどれくらいお金がかかるのか計算して見せたら、やっぱ二人で仲良くやっていこう、とか言い出すかもしれない。それとも子どもが生まれれば変わるものなのか。いやいや、三つ子の魂百までと言うではないか。彼の両親に文句でも言ってやりたくなる。どうなってるんですか息子さんの金銭感覚は、と。
 
久しぶりに彼と一緒に出掛けた。天気がいい休日の大きい公園。レジャーシートを持ってこなかったので、適当に空いていたベンチの土を払って座った。自販機で買ったただの緑茶が冷たくておいしい。小学生が大きい声で笑いながら走り回っていた。何が面白いのか全くわからないが、楽しそうなので何よりだ。
我々が座っているそばに、ベビーカーを押した私と同世代くらいの女性が腰かけた。今はバギーとかいうのだっけか。子育てが自分に全く関係ないものだからよくわからないが、健康そうな赤ちゃんが乗っていた。いったい生まれてどれくらいなのだろうか。それも全くわからない。まあどうでもいい。関係のないことなのだ。
彼も赤ちゃんを見ていた。そして私の視線に気が付いて、すぐ目をはずして全然関係の無い話をしてきた。彼のその態度が気になったが、その全然関係無い話を聞きながら、たまにはこういう休日も悪くないもんだと感じていた。低コストの割に充実している。日差しは暖かく優しかったが、しばらくするとじりじりと暑くなってきたので、来た道を戻るかたちで帰ることにした。いつの間にか赤ちゃんとその母親もいなくなっていた。
 
 
彼が私の前を歩く。ねぇ。ちょっと歩くの早くない?ちょっと待ってよ、と声を掛けたら彼が振り返って唐突に言った。
 
「だってお前、子どもほしくないんだろ。産んでほしいだなんて強要できないし」
ぎょっとして、目が覚めた。ひどい寝汗だ。なんちゅー夢落ちだ。
隣を見ると、彼がお行儀よく布団にくるまってスースー寝息を立てている。
昨晩は彼から誘ってきて、いつもと同じ始まり方で抱き合って、終わったらちゃんと服を着て、ちゃんとおやすみーと言い合って寝た。今回もちゃんと避妊した。
強要できないし、か。だからか、昼間、彼が赤ちゃんを見ていて急に目をそらしたのは。私には彼が焦っていたように見えたのは。
あ。消化器系とは違う細い痛みを腹部に感じる。お腹痛い。生理痛みたい。うそ。予定では来週のはず。彼を起こさないようにゆっくり起きて、トイレに入る。やっぱり、なんで。生理だった。
なんでよ。結婚して2年も経つのに独身時代の金銭感覚が抜けないようなあんたが。強要できないからって。私と子どもの話題にならないようにしてるのなんてバレバレなんだよ。痛い。お腹。私だけのせいなのか。ばか。あんただって大概じゃんか。ばかぁ。
 
「大丈夫?」と、トイレのドアをノックして、彼が声をかけてきた。「大丈夫じゃない」「まじか」「まじ」「下痢?」「生理」「ああ」
トイレから出たら、リビングで彼がテレビをつけて待っていた。大丈夫か、ともう一度聞かれた。痛いからイブ飲んで寝ると言うと、そうかーと言った。薬を飲んで彼の隣に座ると、私のお腹に手を乗せて温め始めた。その手がじんわり温かくてなぜか泣けてきた。ばれないように鼻をすすったら彼が風邪?と聞いてきた。ばか。
「ねえ」「何」「子どもほしい」「まじ」「かも」「かもって」「そんな感じ。今」「そっか」
そっか、じゃなくて。もっと安心させてくれるような言葉が欲しかったが、仕方がない。今はただ、お腹の上の手から感じる温かさが心地いい。

第n次 服が無いし買えないし

もう一生このままなのだろうという自らの性質の一つ。

hemiyama.hatenablog.com

ヨソ行きの服が無い&店に行ってもピントが合わない現象がまたこの春もやってきた。やってこなくていい。シーズン変わるたびにこれやってる感がある。またこの現象…と遠い目になる。

 

今回は、「銀座に行く」「岡田くんの両親に会う(結婚挨拶)」、「親族結婚式後の着替え」の全てを満たす、なんかいい感じの服でも買うか、とルミネに行った。「どれも普段着でいいのでは?」と思う人もいるのかもしれないが、私の普段着で銀座に入ることはできない。普段着で彼の両親に挨拶に行こうものならきっと破談。親族結婚式の着替えも、一緒に行く岡田くんの顔に泥を塗りかねない。自信満々に書くようなものではないが、そんなレベルなのだ。

黒の素敵なワンピースでも買えばよくない?みたいなぼんやりとしたイメージでルミネい行く。いくつか素敵なワンピースがあった。

これいいじゃん!と思って鏡で合わせてみる、しかしそれだけでわかる。ワンピースの鬼門、着丈の長さ。ロングタイプのワンピースが流行で、その丈の長さは容赦ない。これはいかん、引きずる…。

気を取り直して別のショップへ。これいいじゃん!→鏡→長い→次の店→これもなかなか→鏡→長い→…

うん。ワンピース、だめだ。じゃあセットアップみたいなやつにしようかな!上下別々にして着られる。非常に実用性がある。セットアップ無いかな?→スーツばっかりだな→私用でスーツ…?→別の店→オフィスカジュアル…なスーツ…?→次→スーツ→…

セットアップも違うな!あーもーいつもの現象!全然わからなくなってきたし疲れてきたし、なんかもう全部面倒くさーい!!!

 

黒のワンピースもだめでセットアップもいいと思えるものに出会えず、もはやイメージが全くない状態からのリスタート。脳内はシャウトだ。

何がいいの?どんな服装なら許されるの?何を選べば世間的にも自分的にもセーフなの?女子アナファッションとか?私が?今後目的を果たしたのちに着ることが皆無になるであろう未来しか見えない。はッ…自分ではなく他人が着る服を選ぶ設定でいけばよいのでは?天才?だけどやっぱりお蔵入りの未来予想図…。しかし本格的にイメージが湧かなくなってきた。だって売られてるやつ、最近気温が高めとは言えまだちょっと涼しすぎる気がするんだも~ん。骨格ウェーブとかイエベ春だのなんだの諸々あるんでしょう?身長が低めだとトップスをインして目線を上に持ってきた方がスタイルがよく見えるっていうし、ロングスカートだってヒール履けばいいらしいけど持ってないしね~!!!

 

一生このままだと思う。この性質。

結局何も買わずに帰った。いや、おはぎだけ買った。スマホ歩数計を見たら12,000歩。消費したカロリーはおはぎでチャラにした。何やってんだ私。

令和の源平合戦

会社で、お土産にとご当地源氏パイをいただいた。

源氏パイとは、言うまでもなくあの源氏パイ。ハートの形のパイのお菓子。スーパーでもコンビニでもどこでも買えるし、言うまでもなくおいしい。いただいたお土産の源氏パイを食べながら、うなぎパイの方が硬いよね、ホームパイもあるよね、そんな話題になった。

そういえば、とふと思い出す。

「平家パイもありますよね」

何気なく言うと一瞬間を置いて

 

「なにそれ?!知らない!ギャグ?真実?」

「聞いたことない」

「ギャグならセンスいい!」

 

え?知っている人が…いない…?

平家パイがある世界線で生きていたと思ったらここはまさかのパラレルワールド?私ってばいつの間に平家パイが存在しない異世界に転生していたの…?!(異世界のレベルがしょーもねー!)『いつからこの世界に平家パイがあると思っていた?』という脳内に直接語り掛ける系文言すら頭に浮かぶ。

 

真実です!信じてください!四角くて、レーズンが乗ってるパイのお菓子です!私そんなにギャグセンス無いです!信じて!

平家パイはあることを、そしてそのネーミングセンスは私のギャグセンスでもないということを力強めに言ってその日は帰りがけにスーパーへ向かった。

確かあそこで売っていたはず。証明しなければ、平家パイってやつの存在をよォ…!

 

これこれ

 

ということでその日のうちに早速購入&翌日朝から各人のデスクに配置。各人出勤順に手に取り「これが平家!」「初めて見た!」とのこと。

平家は存在した。だがしかしマイナーらしい。このとき平家パイについて話した会社の人は全員首都圏出身だったのだが、平家は関東ではあまり浸透していないということ…?

そこで岡田くんにも聞いてみた。ちなみに私と岡田くんは出身県は違えど雪国出身。

 

私「平家パイって知ってる?」

岡田「うん」

即答!

 

平家パイってあれですか、地方の田舎でしか栄えてないっぽい?

ルーティンに飽く

2023年のゆる目標として、四季折々のイベントを大切にするとした。仕事柄ルーティンワークだし、毎日の生活だって気を抜くとルーティンになっていく。変化の大きい日々を送りたいわけでもないが、それでも単調な生活は飽きてくる。

ペットを飼ったり家庭菜園などを始めたりすれば、日々の変化や成長を楽しむことができるのかもしれない。コツコツ励む趣味などもあれば、目に見える成果を楽しみにすることができるかもしれない。ただ至極面倒くさがりな私は、何かしらの理由を付けて新しいことを始めようとは思わない。継続は力なりとは言うが、その継続するというスキルがまずなんらかのエラーで使用不可状態なのだ。

前までわりと「ルーティンな毎日に飽きてくる」VS「趣味すら面倒」の構図で燃え尽きていたが、最近はもはや「&」になってきている。

「ルーティンな毎日に飽きてくる」&「趣味すら面倒」。字面に生気を感じない。

 

この事態に抗うことも面倒で、冒頭の目標を掲げたというわけだ。掲げるとは大げさだ。思いついたのだ。去年の年末に「また一年が終わった。今年なにした?思いだせん。思い出すのも面倒」となってしまったから。さすがにこれはやばいなーと思った。このままだと「一年たったかと思ったら10年経ってた」レベルで時間が過ぎていくだろう。だから、来年はひと月に一回くらいは季節を感じながら生活しよう、さすれば一年で何かしらしたことが思い出されるようになるでしょう、と思いついたというわけだ。

 

1月は正月料理をして、正月飾りも飾った。鏡餅も準備したし、正月らしくちゃんと昼から酒を飲んだ。2月は節分とバレンタインデーに、それぞれ海苔巻きとチョコ準備した。恵方巻ではなく、どちらかと言えば韓国風の海苔巻きだったし、それに合わせてスンドゥブまで用意した。3月はひな祭りで、ちらしずしとハマグリのお吸い物に挑戦した。岡田くんが「桃じゃないけど」と言って桜の枝を買ってくれた。部屋の気温が暖かくてあっという間に葉桜になった。

今月はお花見に行った。お祭りみたいに出店が出ていて、大阪焼きとかいう謎の粉ものを食べた。久しぶりの、ソースとマヨの祭りの味。ここ2,3年は中止されていた出店が今年から再開となり、平日だったが人がたくさんいた。春休みの小中学生も多かった。大阪焼きという謎の食べ物は別に美味しいものではなかったし、値段もお祭り価格だったが、雰囲気とか気候とかそういうの全部ひっくるめて旨くなるもんなんだな、と思った。

 

来月5月は子どもの日にあわせて近所の和菓子屋さんで柏餅でも買ってこよう。これまた近所の銭湯で菖蒲湯をやるだろうから、そこへ行ってもいいかもしれない。

7月は七夕。給食に出たみたいなゼリーでも作ってみるか。ピンクとか黄色の麺が混ざったそうめんを茹でるのもありだ。8月はスイカを食べよう。9月はお月見だんごとススキ、10月はハロウィン、12月はクリスマス。

 

はて。6月と11月は?

思いつかなくて、またもだんだん面倒になってきた。あ、あーそうね、6月…アジサイでも飾る…?ピンとこなくてちょっとどうしよう。6月に思いを馳せているだけなのに、そもそもゆる目標なのに、面倒になってきている。あー、あーやばい…あー…めんどい……。

レベリオ。アロホモラ。

最近のブームはホグワーツレガシー。PS5のゲームソフトで、ハリーポッターの世界観を楽しめる。CGの精巧さ、肉眼で見るよりもそれは美しい。自分のキャラクターを作ったらホグワーツ(魔法学校)で勉学に励んだり、箒に乗って空を飛び、禁じられた森に冒険へと出かける。レベリオと唱えて、隠れたアイテムを探したり、アロホモラで宝箱を開錠している。魔法学校の違う寮の友人もできて、充実した学校生活を送っている。ゲームの話だが、とにかくそれにはまっている。

ほしいものはお金を貯めてから買うという概念が全くない衝動の男、岡田くんが購入したPS5だが、最近は私の方がプレイ時間が長い。

つくづく不思議なのだが、岡田くんはなぜお金を貯めて買うということをしないのだろう。岡田くんだけに限ったことではない。子供より大人の方が、ほしいものをいったん我慢することができない傾向にある気がする。手元に使えるお金があるからというのが解なのだろうが、いやいや岡田くんよ。一人暮らしだったら別に文句はない。が。しかし。そういう衝動が積み重なると、私たちいい大人二人ともごはんが食べられなくなってしまう。想像してみよう。PS5は持ってるのにお米が買えない30代二人の姿を。悲しくならないか。想像しながら私は箒にまたがり、魔法動物を捕まえに出掛ける。必要の部屋ではマンドレイクを育ててる。まったく。衝動買いは困る。財布のひもとともに、気を引き締めてほしいものだ。レベリオ。アロホモラ。

 

ペット可の物件に住んでいる。時折小型犬や猫を抱いた住人とすれ違う。犬が大好きなのだが、好きすぎるあまり最期の日までを想像して、飼う前から悲しくなってしまうため飼えない。なのでそのすれ違う犬猫に大変癒されている。ペット可の物件にして本当によかった。

 

最近は勉強することも本を読んで知識を得ることも全くしていない。最善策はないか、どうすればもっと良くなるかを、考えることが本当に嫌になってきた。面倒くささが圧勝だ。ホグワーツレガシーでも推理が必要な場面があるのだが、考えるのが嫌すぎて、すでに一度プレイを終えた岡田くんにパスしている。

考えるのが面倒なのに、考えなければならないことはどんどん増える。明日の朝ごはんとか、帰省の新幹線の時間とか、それに最近洗濯機が脱水の時になんだかつらそうな高音を出すようになってしまったが早めに新しいのを買った方がいいのかとか。

会社が、今私が勤めている事務所を閉めて、本社に集約しようとしている。今の事務所までは自転車で通勤できるが、本社になったら通勤時間、ドアツードアで片道2時間になる。往復4時間。一週間で通勤時間20時間。一か月で80時間。一年で960時間。

時間だけが問題なのではない。

 

子どもをどうするか。

産みたくないが育てたい。もしくは産むから誰か育ててくださいという、全く覚悟ができていない状態だ。私の実母は悪気なく軽率に産めばいいとか言うが、命がけの出産で何かあったら、軽率に言ったことを反省したり後悔するだろうか。なるべくなら本当にそうなる前にまずそういうことを想像してほしい。

おそらくワンオペ育児というものになるだろうが、その際我が子をないがしろにしてしまうかもしれない。そうなったとき、責任なんてとれない。誰に対してどんな責任をとればいい。愛せない子どもに対して、愛情を注ぐことなのか?話が回っていやしないか。

そもそも世の中の子どもが無条件にかわいいと感じられない。子どもは子どもだな。それだけだ。犬の方がよっぽど無条件に愛せるし想像しただけで表情筋がゆるむ。人間の子どもにそれはない。「産めばかわいくなるよ」と仰せの方はごまんといるが、ああそうですか。以上だ。今年の夏も暑くなるそうですよ、ああそうなんですね。その程度にしか相槌できない。誰かが経験した感情の変化に興味が無いからだ。誰しもがもれなく当てはまるとか、そういう一般的とされた理論を言われてもなぁ。そうですか。へえ。

 

しかしわかっている。産むなら早い方がいい。少しでも子どもがほしい気持ちがあるならすぐにでも挑戦したほうがいい。それはわかっているつもり。

しかし現実、勤務先の事務所が本社に集約されたとして、子どもを授かったら、その体で満員電車でその通勤時間に耐えられるか。子どもが生まれたとして、その通勤時間で保育園の送り迎えやら急な呼び出しに対応できるのか。転職したての岡田くん、子育てに参加できないだろう。

じゃあ今のうちに私も転職するのか。なるべく早くに子どもを産みたいと試みている人材を、企業はほしいと思わないだろう。だって仕事を覚えるより早くどうせ産休育休で休むんでしょう、と。子育てがひと段落してからにしたら、と。

考えれば考えるほど欝々とした暗い気持ちになる。面倒だ。考えてもなるようにしかならない。気持ちを切り替えて現実を受け入れるしかない。考えても無駄なのだから。

 

岡田くんは帰りが遅い。帰ってくるまで彼のPS5でホグワーツレガシーをする。考えなければならないことを全て無かったことにできないか、そんな魔法はないものかと、ないんだけど、嫌なことから逃げたくて。